寺院・神社の違い

更新日2022.06.22

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寺院と神社の違いとは?

日本人は寺院も神社も親しみがあり、両方へ行くことが多いのですが、実は役割が全く違います。

寺院はブッダを開祖として、五三八年に日本に伝来した仏教の教えに基づき建てられたものとされています。仏法に従えば国を護り鎮めることができるという考えのもと、国家鎮護の祈願場として整備が進められていったようです。

古来、日本人は山や草木、巨石といった万物に魂が宿ると信じ、「八百万の神」と言われるほど多くの神々を崇拝してきました。そして、それらの神々が宿る神聖な場所に祭壇を設け、小屋が建てられ、社殿、本殿へと発展していったのが今の神社だと言われています。

そこで、寺院と神社の特徴を分かりやすく表にまとめました。

  神社 寺院
定義 神様が住む場所 僧侶が住み教義を勉強する場所
所属

神道 仏教
神道は、複数の神様を信仰の対象とする多神教と言われています。 「苦しみ」と見なされる人の世が未来永劫続く輪廻転生の輪から、修行によって悟りを開いて抜け出す(解脱)ことを目標としているようです。
崇拝対象 八百万(やおよろず)の神々
山・森・石・神木など
特定の人(皇族・菅原道長他)
仏陀、仏様(大日如来、薬師如来、釈迦如来、地蔵菩薩、不動明王など)、「仏」として崇められた高僧など
神道の神様は「八百万の神」と総称されるほど数が多く、山・森・石・神木など自然の物から、特定の人等、森羅万象の様々なものを神格化しているようです。 仏教には本来、何かに対して信仰するという考えはありませんでした。しかし、一般にも分かりやすくする狙いから、時間の経過とともに開祖である仏陀やその他の仏などが信仰の対象とされるようになったようです。
聖職者
神職(神主)、巫女 僧侶(お坊さん)、尼さん、住職
神主は、神社に仕えて歳事や社務、祈祷などを行う役職です。また、神主の補助をし、神事の際に神楽や舞を奉仕する巫女も存在します。 お寺でお経を唱えることや説教を基本的な仕事としています。他にも、葬儀の場でお経をあげたり、寺院や墓地の管理も行っています。「和尚」は教えを説くお坊さんのことで、「住職」はお寺に住み込んでいるお坊さんのことです。
教典 教典は存在しない
神道の世界観は、様々な神様の力を借りて成り立っている世界というイメージなので、生活文化から発展したそれらの神々の力を上手く借りられる方法論が教義の元になっているようです。
釈迦(仏陀)が説いた教えを記録した「経典」が教典とされています。
宗教施設 神社(鳥居+参道+社殿) お寺
神社は神様が祀られている参拝場所としての役割を持っています。神社は一般的に、入り口に「鳥居」があり、鳥居の先にある「参道」の脇には手と口を清める「手水舎」、その先には神様が祀られている「本殿」、という造りになっています。 最初はお坊さんが仏教修行を行う場所だったのですが、仏陀が徐々に神格化されていくと共に、仏塔や仏像、それを収める仏殿などが誕生し、現在のような姿になったと言われています。お寺は一般的に、入り口に「山門」があり、元々は仏陀そのものを表していた「塔」と本尊の仏像を安置する「金堂」などを内部に置く造りになっています。
参拝方法 二拝二拍手一拝 合掌
神社では、お賽銭を入れた後、2回礼をし、手をパンパンと叩いて、もう一度頭を下げる「二拝二拍手一拝」という参拝方法が一般的です。 お寺では、お賽銭を入れた後、拍手は打たずに胸の前で合掌するスタイルの参拝方法が一般的です。
願望 現世での幸せを願う 死後の極楽浄土、又は現世での幸せを願う
神社への参拝は、穢れを清めるためのお祓い方法の一つに数えられるもので、「今までの穢れを清めて、心機一転の決意表明をする」という意味合いがあります。そのため、「お金が欲しい」といったような自分に都合のいい願い事をするのは、本来の目的からはずれているようです。 祀られている仏様で現世か来世かが異なります。
また仏教は自分の行動でより良くしていく事なので、願うというよりも誓ういう感じだそうです。
特徴 鳥居、鈴、千木(ちぎ)、鰹魚木(かつおぎ)、注連縄がある。
ご神体は秘匿されている。
数珠を持つ、鐘をつく、護摩を焚く、お線香をあげる。鐘、鰐口、お墓がある。お仏像などを常時拝観できる。参拝後に「朱印」をもらうことができる。
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