※ 新型コロナウイルスの影響によるイベント中止もございます。
最新情報は各寺社のホームページでご確認くださいませ。
✿ 春の代表的な行事『花見』のルーツ
春の訪れとともにこの季節の風物詩となっている花見は、古来から春の行事として盛んに行われておりました。
日本の花見は奈良時代の貴族の行事が起源だと言われております。
当時は中国から伝来してきた梅が主流であり、梅を鑑賞しながら和歌を詠んだり酒を呑んだりする梅花の宴(うめのはなのうたげ)が開催されておりました。
平安時代では、地主神社の桜を非常に気に入られた嵯峨天皇が神泉苑にて花宴の節(せち)を催すなど花見と桜のつながりを一層濃くしました。
安土桃山時代では、豊臣秀吉が京都にある醍醐寺に700本の桜を植えさせて盛大な花見を催しました。
花見の風習が広く庶民に広まっていったのは江戸時代といわれており、明治以降に現在の花見のスタイルとなり、日本の花見文化が確立されました。
✿ 花見は神聖な行事
古くから花見は農民の間でも行われておりました。ただし貴族のように歌を詠む宴の役割より、豊作祈願として神聖な神事であったとされております。
諸説ありますが、桜の「さ」は早苗・早乙女・皐月など稲や田の神様を指す言葉で、桜の「くら」は神様の座る場所を指す言葉でした。
農民にとって花見とは、桜の咲く頃は神様の到来(田植えや稲の種まき)を告げるものとして使われており、桜の咲き方でその年の収穫を占うほど神聖なものでした。
農民は豊作を願い、桜の木にお供えものなどをして田の神様をもてなしていたようです。
全国の寺院や神社で春の行事が催されますが、教えてお寺神社さんでは春の訪れに向けて今年もおすすめの寺院・神社を紹介いたします。
✿ 北海道・東北地方
■ 廣田神社『桜舞い散る祈りの社』
創建の祖である藤原実方朝臣の歌「桜狩雨は降りきぬ おなじくは濡るとも 花の影に隠れむ」にちなみ、境内には「実方桜」という御神木があります。
お参りした後に実方桜の前で祈り、翌日に雨が降ると願いが叶うといわれていています。
他にも金を生み出す稲荷様である金生稲荷神社には見事なソメイヨシノが咲き誇り、赤い鳥居との満開の桜とのコントラストがお参りされる方の心を和ませています。
■ 真山神社『本殿と本殿からの景色』
真山神社は、秋田杉が茂り、修行場として崇められてきた真山の山腹にあります。
真山頂上には本殿があり、真山、本山、毛無山とお山が3つ続き、登山道は修験者の行道として開かれていました。
江戸時代には山掛け道として庶民の登拝も盛んに行われました。
毎年5月には「お山開き」を行い、春から秋にかけて登山参詣(おやまかけ)で賑わいます。
また、なまはげ縁の社としても知られています。近隣施設、男鹿真山伝承館では、大晦日の夜に行われるナマハゲ行事の再現を見ることができます。
教えてお寺神社さんでは、時季ごとの企画にご賛同いただけるお寺、神社さんを募集しております。
ご賛同または、ご不明な点やご質問がございましたら、下記までメールをお願い致します。
keisai@oshiete-oterasan.com※過去の特集ページはこちら
✿ 関東地方
■ 大宝八幡宮『春の大祭(祈年祭)』
春に、その年の豊作を祈念して古くから行われる重要な祭です。宮司以下祭員の参進に始まり、一連の大祭行事が執り行われます。その後、神楽殿において下妻市無形文化財「大宝八幡宮十二座神楽」のうち、六座の神楽、五行の舞・八幡の舞・猿田彦の舞・恵比寿舞・春日舞・岩戸舞が奉納されます(奉仕者の都合等により若干の変更の可能性があります)。
最後に、神職により神楽殿から紅白餅・菓子などが撒かれます。古くより15・16日を大宝まちと呼んでいますが、大祭行事が執り行われるのは15日だけです。
かつては多くの露店が立ち並び、サーカスのテントなども現れ、学校が休みなった時代があったため、こう呼ばれています。
■ 川越氷川神社『川越春まつりで春の舟遊を楽しむ』
本年もまた3月の後半から4月の上旬にて、当神社の裏手を流れる新河岸川に植えられた約300本のソメイヨシノ(別名:誉桜 ほまれざくら)が咲き乱れます。
この見事に咲き乱れた誉桜も当然ながら素晴らしい景観ですが桜の花びらが落ち始めると、川面は見わたす限りの桜色となります。
花びらが川面を覆い花筏の見頃を迎え、長く桜を楽しめます。
毎年恒例の春の舟遊では、桜が舞い散る様子を舟に揺られながら楽しむことができます。
是非川越神社の参拝とともにお越し頂けたらと思います。
■ 常磐神社『全国有名神社絵馬展・奉納ぼんぼり書画展』
梅の名所で知られる偕楽園に隣接し、2月中旬~3月の観梅期には多くの人で賑わいます。
境内では、ぼんぼり書画や全国有名神社の絵馬の展示などが行われます。
■ 東郷神社『鎮座八十年を迎える必勝の神社』
東郷神社は原宿の東郷記念館の隣に位置しており、桜の名所としても人気があります。
原宿の花見スポットなら代々木公園が一般的ですが、東郷神社では落ち着いた雰囲気で桜を楽しむことができます。
夜には池にかかる橋の欄干から桜を見上げるのもおすすめです。
日本だけでなく世界中の方々からの崇敬を集め、数多くの参拝者が訪れます。
■ 有鹿神社『雨の日にあらわれる花色の参道とハートの花壇』
有鹿神社の境内社、有鹿天神社の参道です。
雨の日のお参りの方に楽しんでいただくために目下施行中です。
参道左側はこれから花頃、参道の右側は年中色とりどりのカラーリーフを植えています。
夏には朝顔の鳥居を建てる予定です。
✿ 中部地方
✿ 近畿地方
■ 大和神社『ちゃんちゃん祭り』
ちゃんちゃん祭りは大和の国の地主神・大国魂大神の例祭と渡御祭にはじまります。
午前に例祭、午後は氏子によるお渡りがあり、鉦鼓を先頭に二基の神輿が200人以上の行列を従えてお旅所に進みます。
山の辺の道を鉦鼓を鳴らしながらの長い行列は、いかにも大和の春一番の祭りにふさわしい風物詩とされています。
平成29年度、「奈良県無形民俗文化財」の指定を受けました。
※ 4月1日に行われる「ちゃんちゃん祭り」は感染拡大の防止という観点から渡御(お渡り)と露店の出店が中止となりました
■ 丹生都比売神社『花盛祭』
春の訪れを祝う丹生都比売神社の春の大祭「花盛祭」は、御祭神の女神さまへのご神饌に花を添え、参道にも季節の花を入れた竹筒を飾る華やかなお祭りです。
午前の祭典では子供たちが神前神楽を舞い雅楽奉納なども行われます。
午後には古の行事に因んだ「渡御の儀(とぎょのぎ)」を斎行します。
古くは毎年秋に当社の神様が神輿で山を下り、紀ノ川を下って遠く和歌浦まで巡行されたとされるお祭りですが、長らく途絶えていました。
これを平成に入って再興し、花盛祭の午後に時代装束を身に着けて、ご神宝を捧げた行列が境内より和歌浦を遥拝し、春爛漫の天野の里を巡ります。
祭の最後には餅まきも行われ、終日たくさんの参拝者が訪れます。
JR・南海橋本駅、JR妙寺駅から無料送迎バスの運行もありますので、詳しくはHPにてご確認ください。
✿ 中国・四国地方
■ 岡山神社『音楽祭と蚤の市』
春季大祭の時期に合わせた神賑いとして、音楽祭と蚤の市を本年も開催いたします。
音楽祭は4月5日、蚤の市は4月18日に行われます。
音楽祭では、様々な演奏・歌・踊りなどが奉納され、蚤の市では多数の雑貨や骨董などが境内に並びます。
岡山城や後楽園の春景色を臨む当社での催しに皆さまでご来場ください。
※ 新型コロナウイルスの状況を鑑みて、音楽祭と蚤の市は中止となりました。
■ 鶴羽根神社『桜をはじめ、美しい花がお出迎え』
境内には桜をはじめ、珍しい品種の枝垂れ桃やハナカイドウが次々に咲き、ご参拝の皆様をお出迎えいたします。
毎年4月29日に行われる植樹祭で、樹木が少しずつ増え、多くの皆様に喜ばれております。
広島市東部の総氏神である鶴羽根神社に、皆様どうぞ足をお運びください。
✿ 沖縄・九州地方
■ 橘神社『橘公園花祭り期間中に観櫻火宴』
約800本のソメイヨシノが咲き誇る橘公園は、県内でも有数の桜の名所として知られ、特に100mほどの参道を飾る桜並木は圧巻です。
すぐ側の千々石川沿いの桜を眺めながら散策が楽しめ、美しい花々に酔いしれることができます。
夜はライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます(lovegreen.netより抜粋)。
観桜火宴は、総勢200名の武者たちが松明を片手に、桜咲き誇る橘公園を練り歩く県内最大の火祭りです。
四百数十年前の史実を基に、勇壮かつ幽玄な歴史絵巻を再現しています。
島原半島に上陸した龍造寺を迎え撃つ島津を表現しており、千々石大和守と嫡男紀員(千々石ミゲル)との別れや奮戦する家老たちの姿が、春の夜を舞台に壮大に繰り広げられます(長崎旅ネットより抜粋)。
■ 諏訪神社『諏訪神社・春のイベント』
諏訪神社での春の行事や見どころは、境内にあります桜の木に満開の花びらが咲き誇り、5月のこどもの日には諏訪神社の象徴である長坂を、こどもたちが元気いっぱいに駆け上がる「長坂のぼり大会」です。
春の一大イベントである長坂のぼり大会は毎年参加者数が多く、こどもたちだけではなく、保護者の方も楽しみにしておられる行事です!
こちらの詳細については諏訪神社ホームページにて掲載する予定でございます。
■ 椎葉厳島神社『平家さくらの森』
壇ノ浦の戦いで破れた平家一門討伐の命を受けた那須大八郎宗久が、椎葉山中での平家残党の叛意なき姿を深く哀れみ、平家尊々の安芸の宮島、厳島神社の守護神を勧請し建立したものとされています。
椎葉厳島神社の春は、すぐそばに『平家さくらの森』があり、桜散るころには、境内まで花びらが舞い散ります。