神棚の正しい置き方

更新日2022.06.22

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▼ 神棚(かみだな)とは

主に神道の神を祀るための祭壇のこと

神棚は、江戸時代中期において伊勢神宮への信仰を広める目的で考案されたものと言われております。

当時からお伊勢さんと呼ばれ親しまれてきた伊勢神宮は「せめて一生に一度はお伊勢さん」と言われるほど多くの人が訪れておりました。

そのため、家でも伊勢神宮の御神札(お札のこと)が祀れるようにと考えられたことが始まりとされております。

神棚が各地に広められた頃には、庶民の間で神道の慣習が定着するようになったと言います。

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▼ 神棚を置く場所や向きは?

神棚を設置する際は、場所・向き・部屋の3つに気をつけることがポイントです。

場所
神棚を置くことを避けた方がいい場所は、お手洗いや台所など湿気の多い場所です。
またドアや襖の上は、人が神棚の下を通るため、良くないとされております。
向き
リビングのような住居の中心となる場所の 南向き または 東向き にします。
南は太陽の通り道で一番明るい方向とされており、東は太陽が昇る方向で一日の始まりを象徴する方角です。この向きは神様に敬意をはらっていると考えられております。
部屋
明るく清浄な場所に設置します。
また住居のできるだけ高い位置(上に上階の床のない箇所)が望ましいとされておりますが、困難な場合は*雲板や*雲文字を用いることが多いようです。

※雲板…神棚を設置する神棚板の上部に取り付けられている雲形に彫刻されている部材
※雲文字…「雲」と書いた紙を天井部分に貼る

▼ 神棚には何を飾る?

一般的なものとしては、正面に神鏡、左右にを立てた榊立て、灯明を配して、神棚の前方に注連縄をかけます。

ほとんどの場合は神棚と一緒に用意されております。

他にも折敷・土器・瓶子・水玉・真榊(まさかき)・御幣(金幣)などが用意されている場合があります。

さらに参拝から帰った後、縁起物破魔矢や熊手などを飾ることも珍しくありません。

正面
…神鏡

左右
…榊立て・灯明

神棚の前方
…注連縄

また、神饌と呼ばれるお供え物は米・酒・塩・水が基本ですが、地域や祭神によっては野菜や果物を供えることもあります。

神饌を供えたら家族で神の加護を感謝し、これからの安全と幸福を祈るのが望ましいです。
神へ供えた食べ物は、後で「お下がり」としていただくようにしましょう。

▼ 忌中の場合はどうすればよい?

身内に不幸があった場合は、50日間神棚の扉を閉めておき、白い紙を貼って隠すようにします。
お供えや拝礼も控えるだけでなく、直接神社へお参りすることも控えます。

神道において忌中は、故人の穢れがあるとしております。

穢れは気枯れともいわれ、親族を失って気力をなくしている状態を指すとも言われております。

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